クローン病とは?原因や治療、リハビリ時の注意点について【備忘録】

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クローン病は、消化管(小腸や大腸など)に慢性的な炎症が起こる病気です。

クローン病の症状
  • 腹痛
  • 下痢
  • 血便
  • 発熱
  • 体重減少

クローン病は、1932年にニューヨークの医師ブリル・バーナード・クローンによって初めて報告されました。

この病気は、厚生労働省から難病に指定されており、適切な治療を受けることで症状をコントロールし、日常生活を送ることが可能です。

クローン病の原因

クローン病の原因はまだ完全には解明されていませんが、いくつかの要因が関与していると考えられています。主な説としては以下のようなものがあります。

  1. 遺伝的要因:特定の遺伝子がクローン病の発症に関与している可能性があります。
  2. 免疫系の異常:腸内の細菌や食事成分に対して免疫系が過剰に反応することが原因とされています。
  3. 感染症:結核菌や麻疹ウイルスなどの感染が関与しているという説もあります。
  4. 環境要因:食生活や喫煙、ストレスなどの環境要因が発症リスクを高めると考えられています。

これらの要因が複雑に絡み合ってクローン病を引き起こすとされています。

クローン病の治療

クローン病の治療にはいくつかの方法があります。

主な治療法は以下の通りです。

  1. 薬物療法:5-ASA製剤、ステロイド、免疫抑制薬、生物学的製剤などが使用されます。これらの薬は炎症を抑え、症状をコントロールするために用いられます。
  2. 栄養療法:特定の栄養剤を使用して腸を休ませる方法です。経腸栄養療法や完全静脈栄養療法が含まれます。
  3. 血球成分除去療法:血液から炎症に関与する成分を取り除く治療法です。
  4. 外科手術:薬物療法や栄養療法で効果が得られない場合、腸の狭窄や瘻孔、膿瘍などの合併症がある場合に手術が行われます。

5-アミノサリチル酸(5-ASA)製剤は炎症性腸疾患のキーポイントとなる基本の薬です。

腸管粘膜で活性酸素の抑制、サイトカインの抑制などの抗炎症作用を発揮し、腸の炎症を抑える効果があります。

これらの治療法を組み合わせて、症状のコントロールと寛解(症状が落ち着いている状態)を目指します。

クローン病に対するリハビリの注意点

クローン病の患者さんに対するリハビリの注意点は、以下のようなものがあります。

  1. 適度な運動:無理のない範囲で、ウォーキングやストレッチなどの軽い運動を行うことが推奨されます。疲れを感じたら無理をせず、休息を取ることが大切です。
  2. バランスの良い食事:低脂肪で消化の良い食品を選び、食物繊維の多い食べ物は控えるようにしましょう。腸の働きを乱さないように、規則正しい食事を心がけることが重要です。
  3. ストレス管理:ストレスは症状を悪化させる可能性があるため、リラクゼーション法や趣味を楽しむ時間を持つことが大切です。

参考文献:クローン病再燃し外科的治療後、運動耐容能向上を目指した一症例
─運動療法の可能性─

りはスタ的補足

免疫抑制剤を使用するので、易感染性(感染症にかかりやすい状態)であることに注意が必要です。

また運動することで腸管の動きが促される可能性もあるので、血便が増えたりしていないか、の確認も必要です。

クローン病まとめ

  • クローン病は、消化管(小腸や大腸など)に慢性的な炎症が起こる病気
  • クローン病の原因はまだ完全には解明されていません
  • クローン病の治療には、薬物療法・栄養療法がおこなわれ、改善しない場合は外科的治療も考慮されます
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りはスタ運営者の「ぱぱひさ」と申します。総合病院に勤務する現役の理学療法士です。心臓リハビリテーション指導士・呼吸療法認定士を保有しています。がんリハ研修受講済・臨床実習指導者講習会受講済。OSCE(オスキー:客観的評価能力試験)試験官経験あり。心臓リハ・呼吸リハ・ICUリハの分野で働くリハスタッフのためのサイトとなるよう目指して記事を書いていきます。
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