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感染性心内膜炎ってどんな病気?感染性心内膜炎に対するリハビリで気をつけることはある?
そんな疑問をお持ちの方に向けた記事です。
この記事を読めば、
- 感染性心内膜炎の「原因」「症状」「治療」について
- 感染性心内膜炎に対するリハビリと注意点について
が分かります。
※この記事は医療従事者向け(特にリハビリスタッフ向け)に書いた記事ですので、ご了承ください。
感染性心内膜炎の原因
感染性心内膜炎の原因は、主に細菌や真菌が血液中に侵入し、心臓の内膜に感染巣を形成することです。
- 細菌感染: 溶血性連鎖球菌、ブドウ球菌、腸球菌などの細菌が血液中に侵入し、心臓の内膜に感染を引き起こします。
- 真菌感染: 真菌(カビ)も感染性心内膜炎の原因となることがありますが、細菌感染に比べてまれです。
- 医療処置: 抜歯や内視鏡生検、カテーテル治療などの医療処置が原因で細菌が血液中に侵入することがあります。
- 先天性心疾患: 心室中隔欠損症や動脈管開存症などの先天性心疾患を持つ人は、感染性心内膜炎にかかりやすいとされています。
- 免疫機能の低下: 人工透析や慢性肝疾患、ステロイド治療を受けている人など、免疫機能が低下している人も感染性心内膜炎にかかりやすいです。
感染性心内膜炎の症状
感染性心内膜炎では下記のような症状が現れます。
- 発熱: 約90%の患者さんで見られます。
- 全身倦怠感: 疲れやすくなり、食欲が低下します。
- 心不全症状: 息切れ、胸苦しさ、足のむくみなどが現れます。
- 塞栓症状: 細菌の塊が血管を詰まらせることで、脳梗塞や腎梗塞、手足の痛みを伴う結節(Osler結節)や痛みのない小さい紅斑(Janeway病変)が出現します。
- その他の症状: 悪寒、振戦、関節痛、筋肉痛などが見られることがあります。
感染性心内膜炎の治療
感染性心内膜炎の治療は、主に以下の2つの方法があります。
- 抗菌薬治療: 感染性心内膜炎の治療の基本は、抗菌薬による内科的治療です。原因となる細菌の種類に応じて、通常4〜6週間にわたって高用量の抗菌薬を投与します。抗菌薬の投与により細菌が消滅すれば、それ以上の治療は必要ありませんが、効果が得られない場合や合併症がある場合には、外科手術が検討されます。
- 外科手術: 抗菌薬治療が効果を示さない場合や、心不全などの合併症がある場合には、外科手術が行われることがあります。手術の目的は、感染箇所や細菌の塊(疣贅)を取り除き、心臓の弁を修復することです。感染が心臓弁に及んでいる場合、人工弁に置換する手術が行われることがあります。
感染性心内膜炎に対するリハビリと注意点
感染性心内膜炎の治療後のリハビリと注意点については以下のとおりです。
リハビリ
- 心臓リハビリテーション: 心臓の機能を回復させるための運動療法が行われます。医師やリハビリ専門家の指導のもと、適切な運動を行うことが重要です。
- 体力の回復: 徐々に体力を回復させるために、無理のない範囲での運動や活動を行います。ウォーキングや軽いストレッチなどが推奨されます。
- 栄養管理: バランスの取れた食事を心がけ、体力の回復をサポートします。特に、タンパク質やビタミンを多く含む食品を摂取することが大切です。
注意点
- 再感染の予防: 感染性心内膜炎は再発のリスクがあるため、定期的な医療機関での検査や診察を受けることが重要です。また、歯科治療や外科手術を受ける際には、事前に医師に相談し、必要な予防策を講じることが推奨されます.
- 体調の変化に注意: 発熱や倦怠感、息切れなどの症状が現れた場合は、早めに医療機関を受診することが大切です.
- 適切な運動量: 無理な運動は避け、医師やリハビリ専門家の指導に従って適切な運動量を守ることが重要です.
感染性心内膜炎のまとめ
- 原因: 感染性心内膜炎は主に細菌や真菌が血液中に侵入し、心臓の内膜に感染巣を形成することが原因です。医療処置や先天性心疾患、免疫機能の低下もリスク要因となります。
- 症状: 主な症状には発熱、全身倦怠感、心不全症状、塞栓症状、その他の症状(悪寒、振戦、関節痛、筋肉痛など)が含まれます。
- 治療とリハビリ: 治療は抗菌薬治療と外科手術が主な方法です。治療後のリハビリでは心臓リハビリテーションや体力の回復、栄養管理が重要で、再感染の予防や体調の変化に注意することが求められます。
ABOUT ME
りはスタ運営者の「ぱぱひさ」と申します。総合病院に勤務する現役の理学療法士です。心臓リハビリテーション指導士・呼吸療法認定士を保有しています。がんリハ研修受講済・臨床実習指導者講習会受講済。OSCE(オスキー:客観的評価能力試験)試験官経験あり。心臓リハ・呼吸リハ・ICUリハの分野で働くリハスタッフのためのサイトとなるよう目指して記事を書いていきます。