脂質異常症へのリハビリ(運動療法)とその効果について

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脂質異常症にはどんなリハビリがいいの?リハビリや運動をすると、なぜ脂質異常症の改善が期待できるの?

そんな疑問をお持ちの方に向けた記事です。

脂質異常症とは?

脂質異常症(ししついじょうしょう)は、血液中の脂質(コレステロールや中性脂肪など)のバランスが崩れた状態を指します。

具体的には、以下のような状態がふくまれます。

  • 高LDLコレステロール血症: 悪玉コレステロール(LDL)が多い状態。
  • 低HDLコレステロール血症: 善玉コレステロール(HDL)が少ない状態。
  • 高トリグリセリド血症: 中性脂肪(トリグリセリド)が多い状態。

これらの異常があると、動脈硬化が進行しやすくなり、心筋梗塞や脳卒中などのリスクが高まります。

脂質異常症の改善には、食事療法や運動療法がたいせつです。

脂質異常症に対するリハビリ(運動療法)について

脂質異常症の改善には、定期的な運動が非常に効果的です。

有酸素運動

  • ウォーキング: 毎日30分程度のウォーキングは、コレステロール値を改善するのに役立ちます。
  • ジョギング: 週に3〜5回、20〜30分のジョギングも効果的です。
  • サイクリング: 自転車を使った運動は、心肺機能を向上させ、脂質異常症の改善に寄与します。
  • 水泳: 全身運動である水泳は、脂質代謝を促進します。

筋力トレーニング

  • 軽いウェイトトレーニング: 筋肉量を増やすことで、基礎代謝が上がり、脂質の代謝が促進されます。
  • レジスタンスバンド: 弾性バンドを使ったトレーニングで、筋力を強化します。

柔軟性とバランスのトレーニング

  • ヨガ: ストレスを軽減し、全身の柔軟性を高める効果があります。
  • 太極拳: バランスを改善し、心身のリラックスを促します。

これらの運動を継続することで、脂質異常症の改善が期待できます。

リハビリ(運動療法)が脂質異常症を改善させるメカニズムについて

運動が脂質異常症やコレステロール値の改善に効果的な理由は、いくつかのメカニズムが関与しています。

1. 脂質代謝の促進

運動を行うことで、体内のエネルギー消費が増加し、脂肪酸の酸化が促進されます。これにより、血液中の中性脂肪やLDLコレステロール(悪玉コレステロール)が減少します。

2. HDLコレステロールの増加

有酸素運動は、HDLコレステロール(善玉コレステロール)のレベルを上昇させる効果があります。HDLコレステロールは、血管内の余分なコレステロールを肝臓に運び出し、動脈硬化の予防に寄与します。

3. インスリン感受性の向上

運動はインスリン感受性を向上させ、血糖値のコントロールを改善します。これにより、脂肪細胞からの脂肪酸の放出が抑制され、血液中の脂質レベルが安定します。

4. 体重管理

運動は体重管理に役立ち、肥満を防ぐことで脂質異常症のリスクを低減します。体重が減少すると、血液中の中性脂肪やLDLコレステロールが減少し、HDLコレステロールが増加します。

5. 血流の改善

運動は血液循環を促進し、血管の健康を保つのに役立ちます。これにより、動脈硬化の進行を抑え、心血管疾患のリスクを低減します。

これらのメカニズムにより、運動は脂質異常症やコレステロール値の改善に効果的です。

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りはスタ運営者の「ぱぱひさ」と申します。総合病院に勤務する現役の理学療法士です。心臓リハビリテーション指導士・呼吸療法認定士を保有しています。がんリハ研修受講済・臨床実習指導者講習会受講済。OSCE(オスキー:客観的評価能力試験)試験官経験あり。心臓リハ・呼吸リハ・ICUリハの分野で働くリハスタッフのためのサイトとなるよう目指して記事を書いていきます。
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