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気管支拡張症ってどんな病気?気管支拡張症に対するリハビリで気をつけることはある?
そんな疑問をお持ちの方に向けた記事です。
この記事を読めば、
- 気管支拡張症の「原因」「症状」「治療」について
- 気管支拡張症に対するリハビリと注意点について
が分かります。
※この記事は医療従事者向け(特にリハビリスタッフ向け)に書いた記事ですので、ご了承ください。
気管支拡張症の原因
気管支拡張症は、気管支が元に戻らない状態で拡張してしまう病気です。
気管支が拡張すると、細菌やカビが増殖しやすくなり、炎症や感染を繰り返すことがあります。
原因としては、感染症、気道閉塞、先天性の異常、免疫異常などが挙げられます。
特に乳幼児期の気道感染症が重要な原因となります。
気管支が拡張するメカニズム
気管支拡張症のメカニズムは複雑ですが、主に以下の要因が関与しています。
- 慢性的な炎症: 気管支の内壁が長期間にわたって炎症を起こすと、組織が損傷し、弾力性が失われます。これにより、気管支が拡張しやすくなります。
- 感染症: 繰り返し感染症が発生すると、気管支の壁がさらに損傷し、拡張が進行します。
- 気道閉塞: 気道が何らかの原因で閉塞すると、気管支の圧力が上昇し、拡張が引き起こされます。
- 免疫異常: 免疫系の異常があると、気管支の炎症や感染症が頻繁に発生し、拡張が進行します。
これらの要因が組み合わさることで、気管支が拡張し、元に戻らなくなるのです。
気管支拡張症の治療
気管支拡張症の治療は、症状の軽減と感染症の予防を目的としています。以下のような方法があります:
- 薬物療法: 去痰剤や気管支拡張剤を使用して、痰の排出を促進し、気道を広げます。また、感染症が発生した場合には、抗生物質を使用します。
- 呼吸リハビリテーション: 体位排痰法やネブライザーを使用して、痰の排出を助けます。呼吸筋の強化や呼吸法の指導も行われます。
- 予防接種: インフルエンザや肺炎球菌の予防接種を受けることで、感染症のリスクを減少させます。
- 生活習慣の改善: 禁煙や適度な運動、バランスの取れた食事を心がけることで、全体的な健康状態を向上させます。
- 手術: 重症例では、気管支の一部を切除する手術が検討されることもあります。
気管支拡張症に対するリハビリと注意点
気管支拡張症に対する呼吸リハビリテーションは、痰の排出を助け、呼吸機能を改善することを目的としています。
- 体位排痰法: 特定の体位をとることで、重力を利用して痰を排出しやすくします。例えば、頭を下げた状態で横になることで、痰が気管支から口に移動しやすくなります。
- ネブライザー療法: ネブライザーを使用して、薬剤を霧状にして吸入します。これにより、気道が広がり、痰の排出が促進されます。
- 呼吸筋トレーニング: 呼吸筋を強化するためのエクササイズを行います。これにより、呼吸が楽になり、痰の排出がスムーズになります。
- 呼吸法の指導: 効果的な呼吸法を学ぶことで、痰の排出を助け、呼吸機能を改善します。例えば、腹式呼吸や口すぼめ呼吸などがあります。
気管支拡張症のまとめ
- 気管支拡張症の概要: 気管支が元に戻らない状態で拡張し、慢性的な咳や膿性痰、血痰などの症状が現れる病気です。原因としては、感染症、気道閉塞、先天性の異常、免疫異常などが挙げられます。
- 治療方法: 去痰剤や気管支拡張剤、抗生物質の使用、呼吸リハビリテーション(体位排痰法、ネブライザー療法、呼吸筋トレーニング、呼吸法の指導)、予防接種、生活習慣の改善、手術などがあります。
- リハビリテーションの注意点: 感染予防、適切な体位の選択、効果的な呼吸法の習得、定期的な運動、医師の指導を受けることが重要です。
ABOUT ME
りはスタ運営者の「ぱぱひさ」と申します。総合病院に勤務する現役の理学療法士です。心臓リハビリテーション指導士・呼吸療法認定士を保有しています。がんリハ研修受講済・臨床実習指導者講習会受講済。OSCE(オスキー:客観的評価能力試験)試験官経験あり。心臓リハ・呼吸リハ・ICUリハの分野で働くリハスタッフのためのサイトとなるよう目指して記事を書いていきます。