心筋リモデリングとは?【薬やリハビリについて】

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心筋リモデリングは、心臓の構造や機能が変化する現象です。

主に心不全や心筋梗塞などの心疾患に関連して起こります。

心筋リモデリングは、心筋細胞が肥大したり、線維化したりすることで、心臓の形状や機能が変わることを指します。

心筋リモデリングの特徴

  • 心筋肥大: 心筋細胞が大きくなり、心臓の壁が厚くなる現象です。これにより、心臓の収縮力が一時的に増加しますが、長期的には心機能が低下することがあります。
  • 線維化: 心筋細胞の間に線維組織が増える現象です。これにより、心臓の柔軟性が失われ、収縮力が低下します。
  • 心室拡張: 心室が拡大し、心臓のポンプ機能が低下する現象です。これにより、血液を効率的に送り出す能力が低下します。

心筋リモデリングの原因

  • 高血圧: 長期間の高血圧により、心臓に負担がかかり、心筋リモデリングが進行します。
  • 心筋梗塞: 心筋梗塞後の心筋の損傷や炎症が、リモデリングを引き起こします。
  • 心不全: 心不全により、心臓のポンプ機能が低下し、リモデリングが進行します。

心筋リモデリングを防ぐ薬【4種類】

心筋リモデリングを防ぐために使用される薬には、主に以下のようなものがあります。

  1. ACE阻害薬(アンジオテンシン変換酵素阻害薬): これらの薬は、アンジオテンシンIIの生成を抑制し、血管を拡張させることで血圧を下げ、心臓への負担を軽減します。
  2. ARB(アンジオテンシンII受容体拮抗薬): ACE阻害薬と同様に、アンジオテンシンIIの作用を阻害することで血圧を下げ、心筋リモデリングを防ぎます。
  3. β遮断薬: これらの薬は、心拍数を減少させ、心臓の酸素消費量を減らすことで、心筋リモデリングを抑制します。
  4. ミネラルコルチコイド受容体拮抗薬(MRA): これらの薬は、アルドステロンの作用を阻害し、心筋の線維化を防ぎます。

これらの薬は、心不全や高血圧の治療において重要な役割を果たし、心筋リモデリングの進行を抑える効果があります。

慢性心不全に対する薬物療法/YouTube

心筋リモデリング改善のためのリハビリ(有酸素運動)

心筋リモデリングに対するリハビリとしては「有酸素運動」が適しています。

有酸素運動がいい理由は以下。

  1. 血流の改善: 有酸素運動は血液循環を促進し、心臓への酸素供給を増やします。これにより、心筋の酸素不足を防ぎ、心筋リモデリングの進行を抑えることができます。
  2. 心拍数の低下: 定期的な有酸素運動は、安静時の心拍数を低下させ、心臓の負担を軽減します。これにより、心筋の過剰な負担を防ぎます。
  3. 血圧の低下: 有酸素運動は血圧を下げる効果があり、高血圧による心筋リモデリングのリスクを減少させます。
  4. 心筋の強化: 有酸素運動は心筋を強化し、心臓の収縮力を向上させます。これにより、心臓のポンプ機能が改善されます。

これらの効果により、有酸素運動は心筋リモデリングの進行を抑え、心臓の健康を維持するのに役立ちます。

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りはスタ運営者の「ぱぱひさ」と申します。総合病院に勤務する現役の理学療法士です。心臓リハビリテーション指導士・呼吸療法認定士を保有しています。がんリハ研修受講済・臨床実習指導者講習会受講済。OSCE(オスキー:客観的評価能力試験)試験官経験あり。心臓リハ・呼吸リハ・ICUリハの分野で働くリハスタッフのためのサイトとなるよう目指して記事を書いていきます。
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