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糖尿病の合併症には、以下のようなものがあります。
- 網膜症: 高血糖が続くと網膜の毛細血管に障害が起き、進行すると失明の原因になります。
- 神経障害: 高血糖が続くと神経の働きが障害され、足のしびれや冷え、立ちくらみ、排尿障害などが発生します。
- 腎症: 糸球体に障害が起き、尿アルブミンや尿蛋白が増加し、進行すると人工透析が必要になることがあります。
- 動脈硬化: 高血糖が続くと動脈硬化が進み、脳梗塞や心筋梗塞の原因になります。
- 歯周病: 高血糖が続くと歯周組織の血管がもろくなり、歯周病が進行しやすくなります。
糖尿病性網膜症の発生機序
糖尿病性網膜症は、以下のようなメカニズムで発症します。
- 高血糖の影響: 糖尿病により血糖値が高い状態が続くと、網膜の毛細血管が損傷を受けます。これにより、血管がもろくなり、出血や血管の詰まりが発生します。
- 血管の閉塞: 毛細血管が閉塞すると、網膜に酸素や栄養が行き渡らなくなります。これにより、網膜の一部が酸欠状態になります。
- 新生血管の形成: 酸欠状態を補うために、新しい血管(新生血管)が形成されます。しかし、これらの新生血管は非常にもろく、簡単に破れて出血を引き起こします。
- 硝子体出血と網膜剥離: 新生血管が破れると、硝子体内に出血が起こり、視力低下や失明の原因となります。また、新生血管の周りに増殖膜が形成され、これが網膜を引っ張ることで網膜剥離が発生することもあります。
糖尿病性神経障害の発生機序
糖尿病性神経障害は、以下のようなメカニズムで発生します。
- 高血糖の影響: 長期間にわたる高血糖状態が神経細胞にダメージを与えます。これにより、神経の働きが低下し、感覚や運動機能に障害が生じます。
- 酸化ストレス: 高血糖により体内で酸化ストレスが増加し、神経細胞が損傷を受けます。酸化ストレスは、細胞内の酸化反応が過剰に進行することで発生します。
- 血管障害: 高血糖により血管が損傷を受け、神経に十分な酸素や栄養が供給されなくなります。これにより、神経細胞が酸欠状態になり、機能が低下します。
- 炎症反応: 高血糖により体内で炎症反応が引き起こされ、神経細胞が損傷を受けます。炎症反応は、免疫系が過剰に反応することで発生します。
これらのメカニズムにより、糖尿病性神経障害が発生し、足のしびれや痛み、筋力低下、立ちくらみなどの症状が現れます。
糖尿病性腎症の発生機序
糖尿病性腎症は、以下のようなメカニズムで発生します。
- 高血糖の影響: 長期間にわたる高血糖状態が腎臓の糸球体にダメージを与えます。糸球体は血液をろ過する役割を持つ微細な構造で、高血糖によりその機能が低下します。
- 糸球体の肥大: 糖尿病により糸球体が肥大し、ろ過機能がさらに低下します。これにより、尿中にアルブミンや蛋白が漏れ出すようになります。
- 血管障害: 高血糖により腎臓の血管が損傷を受け、血流が悪化します。これにより、腎臓の組織が酸欠状態になり、機能が低下します。
- 炎症反応: 高血糖により体内で炎症反応が引き起こされ、腎臓の組織が損傷を受けます。炎症反応は、免疫系が過剰に反応することで発生します。
これらのメカニズムにより、糖尿病性腎症が進行し、最終的には腎不全に至ることがあります。
糖尿病になるとキズが治りにくくなる理由
糖尿病になると傷が治りにくくなる理由は、以下のようなメカニズムが関与しています。
- 血流障害: 高血糖状態が続くと、血管が損傷し、血流が悪化します。これにより、傷口に必要な酸素や栄養が十分に供給されず、治癒が遅れます。
- 神経障害: 糖尿病による神経障害が進行すると、感覚が鈍くなり、傷ができても気づきにくくなります。その結果、適切な処置が遅れ、傷が悪化しやすくなります。
- 免疫機能の低下: 高血糖状態が続くと、免疫細胞の機能が低下し、感染症にかかりやすくなります。感染が発生すると、傷の治癒がさらに遅れることがあります。
- 蛋白質の分解: インスリン不足により、体内の蛋白質が分解されやすくなります。蛋白質は傷の治癒に必要な成分であるため、分解が進むと治癒が遅れます。
これらの要因が組み合わさることで、糖尿病患者は傷が治りにくくなります。
ABOUT ME
りはスタ運営者の「ぱぱひさ」と申します。総合病院に勤務する現役の理学療法士です。心臓リハビリテーション指導士・呼吸療法認定士を保有しています。がんリハ研修受講済・臨床実習指導者講習会受講済。OSCE(オスキー:客観的評価能力試験)試験官経験あり。心臓リハ・呼吸リハ・ICUリハの分野で働くリハスタッフのためのサイトとなるよう目指して記事を書いていきます。